対談|鮨福原 福原直樹、福原ありささん

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~対談|福原直樹、福原ありささん~Session
会ったとたんに、即この人だと決めました

会ったとたんに、即この人だと決めました

田園都市線 梶が谷駅から歩いて五分。閑静な住宅街に鮨店を構える福原直樹さん。奥様のありささんと二人三脚で、気取りとは無縁ながら、食通を唸らせる一流の味を提供しています。そんな素敵なご夫婦の、出会いから結婚にまつわるいろいろなお話をうかがいました。

強烈な出会い

高木裕子:
お二人の出会いは今から何年前になりますか。
福原直樹:
16年前ですね。溝の口で共通の友達が彼女を連れてきたんです。
高木裕子:
その時は福原さんは、まだすし職人の見習い中だったのですか。
福原直樹:
そうですね。高津の「鮨長」で修業中の身でした。
高木裕子:
最初に奥様とお会いした時の印象はいかがでした。
福原直樹:
会ったとたんにキターッと感じました(笑)。で、周囲の友人たちに「おれ、あーちゃん狙うからな」って宣言したんです。
福原ありさ:
最初は全然、彼が私のことを好きだなんて気づきませんでしたね。最初に会ってからもしょっちゅう飲みに行ったりはしていたんですけれどね。
高木裕子:
お付き合いしましょうってことになるまで、期間はどのくらいだったのですか。
福原直樹:
3年ぐらいですかね。
高木裕子:
えっ、3年もかかったんですか。狙うって宣言しておきながら、付き合うまでずいぶん時間がかかったんですね(笑)。
福原ありさ:
彼に「若い子紹介してあげるよ」なんて話は普通にしていたんですよね。
福原直樹:
そっけなくされればされるほど、断られれば断られるほど、燃え上がるんですね。会うたびに「付き合おうよ」って挨拶みたいに言ってたんですよ。
高木裕子:
へえ。まあそれで正規につきあうことになって、それから結婚に向かっていくわけですね。
福原ありさ:
まあ、付き合っていても、結婚とかは全然考えずに、彼氏できたから連れて行くね、って両親と家で一緒に食事することにしたんです。うちはオープンだったんで、彼を家に連れていくのには全然抵抗なかったんです。
ところが、両親の前だといつもの大将は違うんです。何度もトイレに行ったりして。そして、「結婚を前提に付き合わせてください」って言ったんです。
高木裕子:
いきなりですか。
福原ありさ:
いきなりです。
高木裕子:
両親はびっくりですよね。それで婚約ということになったわけですね。うーん、大将の絶対にこの人って思いの強さはひしひしと感じますね。
福原ありさ:
結婚と言っても、その当時、この人の給料はとても安くて、私の方がよほど稼いでいたんですよ。

プロポーズはお台場で

高木裕子:
奥様は何の仕事をされていたんですか。
福原ありさ:
機械設計の図面を描いていました。でも、彼は一緒に食事に行っても、お給料安かったのに一生懸命出そうとするんです。
高木裕子:
けなげですね(笑い)。両親に告白してから結婚までは早かったんですね。
福原直樹:
いえいえ、そこからも長かったんですよ。婚約後に私の親を嫁の実家に呼んで親同士を引き合わせたんです。そしたら親同士が、その場で結納の話まで進めてしまったんですよ。我々は蚊帳の外で。
高木裕子:
それは大将がおいくつの時だったのですか。
福原直樹:
27歳のときですね。そして結納から1年ぐらいしたときに籍を入れに行ったのですが、そこで初めて結婚式の話が出ました。
嫁のお母さんから、結婚式の前に呼ばれて、「プロポーズ」したの?って聞かれたんです。
高木裕子:
奥さんの家に呼ばれてですか?
福原直樹:
目黒の回転すし屋に呼ばれたんです。「そう言えばプロポーズはしてないですね」って答えたら、ぜひしてほしいって返され、あとから店に来た嫁を連れてお台場へ行ったんです。
高木裕子:
プロポーズをしに?
福原直樹:
そうです。
高木裕子:
どんなプロポーズの言葉だったんですか。
福原直樹:
「十年後にもここに来よう」って。
高木裕子:
それはいい話ですね。奥さんは大将のご実家にも結婚前に行かれたんですよね。
福原直樹:
ええ。初めて嫁を山形の実家に連れて行ったときは、両親だけでなく親戚や近所の人たちもみんな集まってきました。
高木裕子:
そうそう、田舎の人ってそうなんですよね。うちの会員さんでも佐賀の実家に婚約者を連れて行ったら親だけでなく親戚も集まってくれて、みんなから祝福されたって言ってました。
福原直樹:
祖父が「おれの好みだ、でかした」って言ってくれたんですよ(笑)。
高木裕子:
結婚した当時は奥様は当然、お仕事をされていたんですよね。
福原ありさ:
はい。私は完全にサラリーマンでしたので、早ければ7時ごろ。遅いと9時ぐらいに帰ってくるんです。それから急いでごはん作って掃除して、そのあと彼が帰ってくるのを待って一緒にご飯を食べるんです。彼が遅いと食事をするのが2時とか3時になることもありましたね。
高木裕子:
お二人とも、朝早く起きて仕事に行かれるんですよね。ほとんど寝る暇もないですね。
福原直樹:
まあ、そうですね。私が遅くなるときは、先に食べて寝ていいよって言うんですけれど、必ず待ってくれていてくれて一緒にご飯を食べるんです。私は、電子レンジでチンしたものでもいいですし、子供たちが食べた残りでもいいんですけれど、私用にしっかり作ってくれるんです。
福原ありさ:
仕事をして帰ってくるわけじゃないですか。手抜きなんかできないですよ。それに大将の食べたいものと子供が食べたいものは違いますから。

結婚して良かった・・・

高木裕子:
大将は何か事を起こすときは奥さんにいろいろ相談されるんですか。
福原直樹:
たとえば、独立したいって話をしたときは、ほとんど計画が固まってから話をしました。だめだっていう余地はないんですよね。
福原ありさ:
「だってお金がないじゃない」って突っ込んでも、もう彼の中ではやることを決めてしまっているので何を言っても無駄ですよね。でも、借り入れをするのにも準備があるじゃないですか。だったら、それは私がやるしかないって感じです。
福原直樹:
経理はどうする、パソコンは必要だ、って言われても、私は全然わからないんで、そっちの方は全部頼むよって。おれは魚買ってきて、すし握って、お客様からお金をもらう、それしかやらないからって宣言しました。
でも、実に的確に動いてくれるんですよね。いや、おれはこう思うよって反論しても、結局は嫁の言う通りにやった方がうまくいくんです。ああ、運営に関することは全部任せて大丈夫なんだなって思いましたね。
高木裕子:
支え合って一緒に人生を歩んでこられて、ありささんは旦那さんをどう思っていますか。
福原ありさ:
ずっと尊敬していますよ。頑張り屋ですよね。それは結婚前から感じていましたね。結婚して本当に良かったなって思っています。
高木裕子:
そんなお二人から見て、今、結婚しないできない人って大勢いるじゃないですか。そういう人たちに助言をいただけますか。
福原直樹:
大学生や20代の子たち、30代ぐらいの独身の人たちもよく店に来るんですけど、いろいろ相談を受けたりするんですよ。
印象としては、どうも煮え切らないというか。じれったさを感じることはありますね。一緒に居たいなら結婚すればいいんじゃないかと思うんですけれど、ふんぎりがつかない。情報が多すぎるんですかね。まるで中学生同士の付き合いに見えてしまいますよ。
福原ありさ:
結婚しても楽しいっていうイメージが浮かばないんじゃないでしょうか。
福原直樹:
結婚したら自分の趣味ができなくなるって思ったりね。マイナス思考なんですよ。自分に自信がないことを自分で認めてしまっている気がします。何も挑戦しないうちから「おれなんて、無理っすよ」って。
福原ありさ:
思い切り何かをしようっていう冒険心がないんですね。それが欲しいです。
高木裕子:
人生なんて若いうちははったりですよね。
福原直樹:
その通りです(笑)。
高木裕子:
本日はありがとうございました。これからも周囲が羨む良いご夫婦でいいてください。

撮影:naokichi hasebe